2019年9月13日より、ソフトバンクは「2年契約」そのものを廃止した契約プランを導入しました。…が。
10月1日から全ソフトバンクユーザーの違約金がゼロになるというわけではありませんので、解約金をゼロにするにはどうすれば良いかについて解説します。
あわせて、乗り換え時にかかる
- MNP転出手数料
- その他手数料
の解説、そして乗り換え先として格安SIM会社を選んだときにかかる費用シミュレーションとオススメの格安SIMを紹介します。
実際に契約プランの変更や解約をされる際はその点ご理解の上ご参考ください。
ソフトバンク解約にかかる手数料一覧
SoftBankを解約する時にかかる手数料は、大きく分けて3種類あります。
項目 | 費用(税抜) |
---|---|
契約解除料 | 契約内容による(下記参照) |
MNP転出手数料 | 3,000円 |
機種本体代 | 残額分 |
1つ目は解約解除料、2つ目はMNP転出手数料(電話番号持ち運び)、そして3つ目が機種本体代残額の支払いです。
これらを1つずつチェックしていきたいと思います。
【2019/10/1~】ソフトバンクの契約解除料(解約違約金)
ソフトバンクは、2019年9月13日から2年契約のない新しい契約プランへの受付を発表しました。
この新しい契約プランに変更すると、解約違約金はゼロになります。
対象のプラン | ・ウルトラギガモンスター+ ・ミニモンスター |
---|
新解約金制度の注意点は?
総務省制定のガイドラインでは「10月1日以降、解約金の上限は1000円まで」というような文言が入っています。
そのため、「10/1になったら違約金が1000円になる!」と思っている方が多いかもしれませんが、実際は違います。
というのも、9/12以前に契約したプランのままだと、旧プランで定められた違約金が今後も適用されるからです(下表参照)。
2年契約 | 2年契約 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
0ヶ月目 | 1ヶ月目 | … | 24ヶ月目 | … | 26ヶ月目 | … | |
契約 | 契約更新月 | ||||||
違約金:9,500円 | 0円 | 9,500円 |
※今後このルールも変わるかもしれませんが、少なくても現状は契約プランを新プランに変更しない限り違約金の額は過去のまま(≒9,500円)となります。
新プランへの移行料は…ゼロ!
2019/9/12以前に2年契約を結んでいる人が9/13以降から始まった新しいプランに変更する際、契約解除料などの違約金はかかりません。
無料で新プランに移行することができます。
※理論上そうなりますが、公式サイトには(当然ながら)その旨の記載はありません。
実際に可能になって動きがあってから詳細をお知らせします。
新プランへの移行時に気をつけることは?
契約解除料をゼロにするために新しいスマホを買ってプランを変更した場合、注意すべき点があります。
ソフトバンクで購入した端末は、ソフトバンク回線しか対応しないようSIMロックがかけられている点です。
購入から100日間はSIMロック解除ができないため、乗り換え先がソフトバンク回線以外だとしばらくの間使い物にならないという恐れがありますのでご注意ください。
この件について、SIMロックを違法にすべく総務省が動いているようですが、法令化まではまだまだ時間がかかると思われます。
詳しくは↓の関連記事をご覧ください。
【2019/9/12以前】SoftBank過去の契約プランの違約金(契約解除料)一覧
2019年9月12日以前の契約解除料は基本9,500円ですが、プランによっては少し異なりますので念の為以下にまとめます。
プラン名 | 契約解除料 |
---|---|
ウルトラギガモンスター+ (~2019/9/12) |
|
ミニモンスター (~2019/9/12) |
|
ホワイトプラン |
|
標準プラン |
|
スマ放題/スマ放題ライト(専用2年契約) |
|
スマ放題/スマ放題ライト(専用2年契約フリープラン) |
|
スマ放題/スマ放題ライト(2年契約なし) |
|
通話基本プラン(2年契約) |
|
通話基本プラン(2年契約、フリープラン) |
|
通話基本プラン(2年契約なし) |
|
ソフトバンクの「契約更新月」
契約更新月とは、契約満了月(24ヶ月目)と満了月の翌月と翌々月の計3ヶ月間のことをいいます。
2年契約 | 2年契約 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
0ヶ月目 | 1ヶ月目 | … | 24ヶ月目 | 25ヶ月目 | 26ヶ月目 | … |
契約 | 契約更新月 |
ソフトバンクは、契約月の翌月末を1ヶ月目としています(≒契約月は0ヶ月目に相当)。
上の表でいうと、24ヶ月目~26ヶ月目が契約更新月です。
この3ヶ月の間に解約(乗り換え完了)すれば、(旧契約のままでも)契約解除料は発生しません。
ソフトバンクの契約解除料まとめ
- 2019年9月13日以降の新プランは2年(4年)契約を廃止→契約解除料ゼロ
- 新プランの移行にかかる手数料はゼロ
- 2019年9月12日以前の契約プランのままのユーザーは、従来の解約金が今後も適用され続ける(現状)
その他手数料は?
MNP転出手数料
MNP(電話番号持ち運び)制度を使って電話番号をそのまま乗り換え先で使いたい場合、その手数料として3,000円発生します。
MNP転出手数料は、MNPを利用しない場合は発生しません。
その他手数料|機種本体代残額 他
SoftBankで機種(スマートフォン)を分割払い(24回払いや48回払い)で購入していて未払い金がある場合、解約時にそのお金を支払う必要があります。
その他にも未払いのお金があれば、解約時に支払う必要があります。
SoftBank解約時の諸費用をゼロにする方法は?
以上を踏まえて、SoftBankを解約する場合にどうやったら解約費用をゼロにできるかを考えると、以下のような結論になります。
- 契約更新月に解約する or 新プランで解約する
- 電話番号を引き継がない(MNP制度を利用しない)
- 機種本体代は全て支払った状態で解約する
この3つの条件で解約すると、諸費用ゼロでSoftBankから解約することができます。
ソフトバンク→格安SIMに乗り換える場合にかかる諸費用
SoftBankから格安SIM会社に乗り換える場合、格安SIM会社側に払う諸費用も発生します。
具体的な額は会社によって異なりますが、発生する諸費用は初期工事費用(初期費用)とSIMカード手配料の2点で、約3,000円です。
項目 | 費用(税抜) |
---|---|
初期工事費用 | 約3,000円 |
SIMカード手配料 | 約400円 (会社や回線ごとで若干異なる) |
初期工事費用(3,000円)は、AmazonなどでSIMパッケージと呼ばれる商品(数百円~1,000円程度)を買って契約すると免除になり無料になります。
SIMパッケージは数百円で売られていますので、「買い物をする手間を惜しまない」という方はSIMパッケージを買って契約することをオススメします。
その際はSIMパッケージを買わなくても初期費用が無料になります!
「MNP転入手数料」は0円
MNP転出手数料は3,000円発生しますが、MNP転入手数料は無料です。
SoftBankからの乗り換えにオススメの格安SIM会社は?
SoftBankからの乗り換えでオススメの携帯会社一覧
格安SIM会社 | 特徴 |
---|---|
LINEモバイル |
⇒ 詳細 ⇒LINEモバイル公式サイト |
⇒ 詳細 |
|
⇒ 詳細 |
SoftBankから格安SIM会社に乗り換える場合のオススメ格安SIMを3社紹介します。
SoftBank回線が使える格安SIMとSoftBank回線以外の回線(docomo, au)が使える格安SIMをピックアップしました。
オススメ1:LINEモバイル|月額1200円~でスマホが持てる、SoftBank子会社運営で安心の格安SIM!
※引用元:LINEモバイル公式サイト
LINEモバイルの基本スペック
回線 | SoftBank docomo au |
---|---|
月額料金例 | 1,100円(月500MBプラン) 1,480円(月3GBプラン) |
メールアドレス | なし |
特徴 | ・3回線から自由に選べる ・月1100円~でスマホを持てる(月1GB) ・LINEのメッセージ、通話使用時の通信消費フリー ・月額280円のオプション加入でTwitter, Facebook使用時の通信消費ゼロに |
オススメの方 | ・SoftBankのスマホをそのまま使いたい方 ・月額料金を極限まで抑えたい方 ・SNSをよく利用される方 ・ネットをあまり利用しない方(≒普段Wi-Fi環境に長く居る方) |
SoftBank回線が使える格安SIM会社の中で一番オススメなのは、LINEモバイルです。
現在SoftBankの子会社となったLINEモバイル株式会社が運営しています。
LINEモバイルはSNSアプリのLINEに関するメリットが多いのが特長です。
他の格安SIMでは使えないID検索機能が使えたり、容量フリー(無制限)でLINEを使えるのでLINE通話し放題などのメリットがあります。
容量プランもあまりネットをしない人向けに月額基本料1,100円の月500MBのプランが用意されているなど、携帯維持費を極限まで抑えたい方にはオススメの格安SIMです!
オススメ2:ワイモバイル(Ymobile)|電話1回10分まで何度でも無料、安定したネット回線が特長
引用元:ワイモバイル公式サイト
ワイモバイルの基本スペック
回線 | SoftBank |
---|---|
月額料金例 | 2,680円(月3GB) 3,680円(月9GB) |
メールアドレス | あり(@yahoo.ne.jp, @ymobile.ne.jp) |
特徴 | ・SoftBankで買ったスマホがそのまま使える ・全国に専用ショップあり ・余った容量は来月に繰り越せる ・家族割で2台目以降月額500円割引 ・他のSB回線の格安SIM会社より通信速度が少し速い! |
オススメの方 | ・SoftBankで買ったスマホをそのまま使いたい方 ・乗り換え後も通信速度をあまり落としたくない方 ・毎日よく電話をかける方 |
ワイモバイルは、ソフトバンク株式会社が運営する格安SIMで、なんと大手キャリアのSoftBankと同じ運営元です。
他のソフトバンク回線を借りて運営している会社と比べて通信速度が速く、安定していることが特長です。
最安プランでも月額2,680円と少し高く見えますが、実は10分かけ放題に相当するオプションが既に入っています(かけ放題オプションを800円と仮定したら、実質月3GBで1,880円と十分な安さ!)。
電話をよくかける方、もともと10分かけ放題に相当するオプションに入るつもりだった方は、ワイモバイルならネットの通信速度が落ちたとそれほど感じずに月額料金だけ下げることができます!
契約はネットで行えば待ち時間もなく楽で便利ですが、その後何か問題が生じたときに近くの専門ショップで相談できるという点もワイモバイルの大きな特長です。
他にも、Yahooプレミアムのサービスも受けられたりと、何かと特典が多いことも特長です(くわしくは、公式サイトでご確認ください)。
オススメ3:OCNモバイルONE|月額1180円~、SIMフリースマホが激安で買える!(docomo回線)
引用元:OCNモバイルONE公式サイト
OCNモバイルONEの基本スペック
回線 | docomo |
---|---|
月額料金例 | 1,180円(1GB/月コース) 1,480円(3GB/月コース) |
メールアドレス | あり(@xxxx.ocn.ne.jp) ※”xxxx”は英単語が1つ入る |
特徴 | ・回線はdocomo回線一択 ・スマホセットのスマホ価格が激安 ・容量の日割プランがある ・有料級Wi-Fiスポットが無料で使える |
オススメの方 | ・docomo回線でもOKな方 ・スマホを買い替えたい方 ・新型スマホを安く手に入れたい方 ・Wi-Fiスポットを活用したい方 |
OCNモバイルONEは、通信事業大手・NTTコミュニケーションズ株式会社が運営しています。
SIMカードと端末をセットで購入できる「スマホセット」は、SIMフリーのスマートフォンを大特価で買える点が最大のメリットです。
スマホの乗り換えと同時に格安SIMデビューするにはオススメの格安SIMです!
月1GBの容量で問題なければ、月額基本料1,180円と破格の安さでスマホを持つことができます。
安すぎるね!
回線はdocomo回線を使っているので、全国どこでも安定したネットを利用することができるのもポイントです。
総費用シミュレーション
解約にかかる費用、契約にかかる費用がわかったところで、実際どれくらいかかるかのシミュレーション例を紹介します。
例1:契約更新月に乗り換え
今使ってるスマホが壊れかけなので、本体とセットで乗り換えようと思います。
- 契約継続年数
- 3年目(25ヶ月目)
- 契約内容
- ホワイトプラン
- 解約時条件
- 契約更新月に解約
- MNP利用
- 機種代支払済
- SIMパッケージ未使用
ちょうどタイミングよく契約更新月で、機種代の残高もないケースです。
シミュレーション結果
※MNP転出をしてスマホセットで契約する際の契約フロー(OCNモバイルONE)
※SIMカード手配料を400円と仮定しています。
項目 | 費用(税抜) |
---|---|
契約解除料 | 0円 |
MNP転出手数料 | 3,000円 |
機種代金残額 他 | 0円 |
初期工事費用 | 3,000円 |
SIMカード手配料 | 400円 |
総額 | 6,400円 |
SoftBankに払う手数料は、MNP転出手数料の3,000円です。
格安SIM会社に支払う手数料は、初期工事費用とSIMカード手配料の3,400円です。
総額は6,400円(税抜)となりました。
例2:契約解除料を払うケース
端末は今使っているものをそのまま使います。SIMパッケージはAmazonで400円で買いました。
- 契約継続年数
- 2年目(20ヶ月目)
- 契約内容
- スマ放題(2年契約)
- 解約時条件
- 契約更新月でない月に解約
- MNP不使用
- 機種代支払済
- SIMパッケージを使って乗り換え
こちらは契約解除料が発生するタイプのケースです。
スマホがまだまだ使えるということで、SIMカードのみの契約を想定しています。
シミュレーション結果
※SIMパッケージをAmazonで買って契約する場合のフロー(MNPなし)
項目 | 費用(税抜) |
---|---|
契約解除料 | 9,500円 |
MNP転出手数料 | 0円 |
機種本体代残額 | 0円 |
SIMパッケージ代金 | 400円 |
初期工事費用 | 0円 |
SIMカード手配料 | 400円 |
総額 | 10,300円 |
月額料金が安くなって将来的に得することを期待して乗り換えます。
SoftBankに支払う手数料は契約解除料の9,500円です。
SIMパッケージ代の400円はAmazonに支払います。
格安SIM会社に払う諸費用は、SIMカード手配料の400円のみです。
総費用は10,300円(税抜)となりました。
まとめ
2019/10/1から適用されるルールのおかげで、解約金をゼロで済ませることができるようにはなりましたが、SIMロックの問題があるなど乗り換えが完全に自由化したとは言えない状況です。
違約金やSIMロックは、「乗り換えよう」という考えを踏みとどませるための大手キャリア側の経営戦略です。
とはいえ、格安SIMに乗り換えれば月額料金が大幅に安くなるので、ほんの数ヶ月で元がとれてしまいます。
乗り換えで諸費用が約10,000円かかったとしても、月額料金が5000円ぐらい軽く安くなるので、たった2ヶ月ほどで元が取れる計算になります。
早く乗り換えれば乗り換えるほど得であることは明白なので、時間があるときに乗り換えることをオススメします!
コメント